素読とは

素読とは

皆さんは、時代劇の1シーンで、寺子屋で師範の声に続いて生徒たちが「子曰く~」と論語を読み上げている光景を見たことがありますか?
そうです、あれが素読です。
素読とは、文章の意味を考えることなく、その文章を暗誦できるようになるまで繰り返し音読することです。

素読は文章を頭で理解するものではなく、何度も繰り返し読むことにより、体に覚え込ませることを目的としたものです。
一見非効率的に感じるかもしれませんが、文章を目で見、耳で聞き、声に出すことによって体に染み込ませた内容は、単に目で読んで覚えたものよりも深く心に刻まれます。

そして、あなたの人生の基盤となり、自信の源となることでしょう。

 

素読に使われる文書

素読で読む文書は様々ですが、中国の古典、中でも儒学で「四書五経」と呼ばれるものがよく使われます。
四書五経とは、数ある儒学の経書の中でも特に重要とされるものです。
四書は「大学」「中庸」「論語」「孟子」、五経は「易経」「書経」「詩経」「礼記」「春秋」を指します。
五経は「楽経」を入れて、「六経」とされることもあります。

 

鈴蘭会式の素読のやり方

鈴蘭会では、お手本を読む役の人が文章を読み上げる声に続いて、一文ずつ文章を声を出して読んでいきます。
その際、読んでいる文章の意味を考える必要はありません。
背筋を伸ばし、丹田に力を込め、一音一音はっきりとリズム良く読むことを心がけましょう。

※丹田:へその下9cmの場所です。発声をする際、ここに意識を置きながら声を出すことにより、力強い声が出せるようになります。また、気持ちが落ち着き、集中力が増す効果もあります。